『君の名は。』 聖地巡礼(舞台探訪) ~飛騨編~

今年最も話題になっている映画『君の名は。』 の舞台巡りです。
前回の東京編に続き、飛騨地方の舞台を紹介します。
まず最初に、飛騨地方の舞台といえば三葉の暮らす町「糸守町」を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、糸守は架空の町で、何処か見たことのあるような景色をイメージして作られました。
「糸守町」のモデルに特定の場所はありません。僕も含めて個々のスタッフがイメージした場所はそれぞれでしょうが、目指したのは「どこかで観たことがあるような場所」、それがすべてです。(新海誠監督のTwitterより)
ネット上ではここが舞台ではないのかと諸説あるようですが、この記事では実在することが確定している場所のみに絞って取り上げます。
それらの場所の地名についても触れません。
実際に似ている場所はありますし、中には完全に一致する建物もあるようです。
どこが糸守に似ているかと言う件については検索すれば他のサイトに掲載があるので、そちらをご参照ください。
ここでは、瀧たちが糸守の手がかりを探して飛騨地方を訪れたシーンで登場した、飛騨市の舞台を紹介していきます。
また、できるだけネタバレは抑えていますが、本文中にネタバレを含むのでご注意ください。
【飛騨古川駅】


一行が名古屋駅から特急ひだに乗ってやってきたのは、高山市のさらに北にある飛騨市の飛騨古川駅。
2番線に列車が入るのは9時57分の1回のみ。
また、作中で停車している特急は1番線にしか入らないので、残念ながら完全再現はできません。(記事の一番上に2番線に列車が停車の写真を掲載しています)

ここは飛騨古川駅の構内ではなく、駅の北側にある跨線橋です。(飛騨古川駅入口に注意書きあり)
10月現在、聖地巡礼で訪れる観光客がかなり多い状態が続いており、列車到着時には多くの人が撮影しようとしているので、順番を守って、場所取りには注意しましょう。
撮影はこの窓枠からカメラを出して撮影するようになるので、届かない人のために台が設置されていました。

本編には出ていませんが、飛騨古川駅の駅舎外観。
跨線橋はこの左手にあります。

駅に到着した一行が、飛騨牛のマスコットに喜んでいるシーン。
実際には着ぐるみがいるのではなく、着ぐるみのパネルが設置されています。
イベントなどで出てくるのかもしれませんね。
駅舎内の形状は若干変更があります。

瀧くんが案内板を見ているシーン。
本編では駅舎内ということになっていましたが、中にはパネルはなく、駅前にあります。
ただ、作中の案内板を見てると、飛騨古川ではなく高山の地図っぽかったんですよね。

なお、こちらが高山市の案内板。

飛騨古川駅前でタクシーの運転手に聞き込みを行っているシーン。
ここはほぼそのまま再現されています。
ちなみに地元のタクシー会社では、聖地巡礼乗り合いタクシーのサービスが始まったそうです。
【飛騨市図書館】


瀧たちが糸守の新聞記事を探して訪れた図書館。
外観にやや違いはあるものの、ここで間違いないです。

ちょうど調べ物をしていた場所。
この辺の内装はかなり似ています。

奥寺先輩がいた本棚のシーン。
ここも郷土資料などのコーナー名まで一致。

図書館の入口では三葉の髪飾り?をしたミッフィーが出迎えてくれます。

館内の撮影については通常はできないことが多いのですが、今回の映画に合わせて撮影可能という寛大な配慮をいただいています。
ただし、図書館側からいくつかの注意事項があるので守るようにお願いします。
・図書館で写真を撮られる場合は、カウンターにて許可申請を行なってください。
・また、写真撮影の際に、一般利用者さんのお顔が識別できるような写真を撮るまたはSNS等にアップすることはご遠慮ください。
・館内の撮影は9時から17時まで。
・図書館前の駐車場は、土日は大変混雑いたします。古川駅の裏にも無料駐車場がありますので、ぜひそちらをご利用ください。図書館からは車で約2分です。また、観光の方は図書館利用者専用のスペースには止めないようご配慮をお願いいたします。(飛騨市図書館Twitterより)
【味処古川】

五平餅を食べているシーンで登場したお店のモデル。
古い町並みの中にあります。
公式発表こそないものの、外観の雰囲気が似ています。
巡礼者に対してのメニューの割引サービスを実施しているので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

違うお店のものですが、これが五平餅です。
【気多若宮神社】


町の人に聞き込みをしているシーン。
階段の角度等は一致していませんが、ここは公式発表に出ているので確定です。
古川駅から徒歩で行けます。

神社の拝殿。
なお、神社と言えば宮水神社については架空のもので、特定のモデルはありません。

神社の石段から見渡した町並みと田園地帯。
3人が田んぼの中を歩く風景のシーンを思い起こしますね。
【落合バス停(角川駅付近)】


3人が疲れて休憩していたバス停。
私が撮影している間にも何組もの人が訪れ、作中と同じポーズを撮っていましたw

落合バス停という名前ですが、現在は使われていないようです。
飛騨古川駅からは結構離れています。
ここはバスで来れないので、公共交通機関の場合は角川駅から徒歩で来るしかないのでちょっと大変です。
その角川駅も列車の本数が少ないので、注意して下さい。
たぶんレンタカー等で移動した方が時間は節約できます。
車の場合は、バス停の手前に駐車できるスペースがありますが、他の車には十分注意してください。

ちょっと引いたアングルで撮影してみると、カットの左側にある橋の跡が見えます。

こちらはバス停内のシーン。
映画のポスターが貼られています。

既に巡礼ノートが設置されていました。
地元の方が周辺のおすすめスポットを手書きでマップにされてたので、参考に周辺を巡ってみるといいかもしれません。
ちなみに、これ以外に登場した旅館と、高山ラーメンのお店は未発見です。
もしかしたらこれらも架空の建物なのかもしれません。
映画の舞台紹介は以上で、ここからは飛騨市の情報を取り上げていきます。
【飛騨古川さくら物産館】

飛騨市の物産館。
なんと君の名はのパネル展を実施中です。


映画に登場した場所や、登場人物の紹介パネルがあります。

こちらはお土産コーナー。
君の名はを意識したお土産が揃っています。
また、館内では組紐体験ができるので、時間のある方は合わせて体験してみてはどうでしょう。
【飛騨古川の町並み】

飛騨古川と言えば、高山の奥座敷と称され、飛騨に残るもう一つの古い町並みとして知られています。

白壁土蔵やお寺の石垣を背景に、1000匹余りの色とりどりの鯉が泳ぐ瀬戸川はメインの観光スポットともいえます。

鯉がいっぱいいてとても美しかったです。

町並みにはさっそく至る所にポスターが貼り出され、人気作品と言うことが分かります。

お店によっては映画の半券を持ってきたファンに向けてのサービスも見られ、歓迎ムードが伝わってきました。

今回は天候にも恵まれ、絶好の散策日和となりました。
高山に比べると落ち着いた雰囲気でとてもよかったので、巡礼以外でもまた訪れてみたいです!
この『君の名は。』は、2016年の映画の興行収入1位どころか、歴代の邦画ランキングでも上位にランクインする社会現象ともいえる作品となっています。
都内各地や飛騨地方を訪れる巡礼者や観光客はかなり多く、盛り上がりを見せているところです。
最後に、公式サイトにある注意書きをここでも掲載しておきます。
『君の名は。』公開後、本編中に登場する、または関連のある場所へ、多くのファンの皆様にお越しいただいておりますが、近隣の方々より騒音や早朝深夜の訪問に関する苦情を多数いただきました。
関連場所への訪問を予定されている皆様におかれましては、節度のある行動、及びマナーに十分心掛けていただきますようお願い申し上げます。
この記事では「君の名は。」の作品画像を比較研究目的のために引用しております。画像の著作権は©2016「君の名は。」製作委員会にあります。
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『うどんの国の金色毛鞠』 舞台探訪(聖地巡礼) ~香川県高松市~


この秋、香川県を舞台に描かれたアニメ作品がついにスタートしました!
タイトルは『うどんの国の金色毛鞠』。
私の地元だけあって、待望の作品になります。
県下全域に舞台が点在していますが、主な舞台は高松市になります。
ここでは場所別に紹介していきます。
まず、上記のキービジュアルは屋島神社の付近から屋島を見たカット。
ちょうど全景が映りこみます。
※放送後に回りきれていないので比較画像に手持ち写真を使っているカットがあり、アングルまでは一致しない比較があります。探訪ができたら随時差し替える予定です。
【瀬戸大橋】


タイトルバック。
このシーンは本州側から香川方面を見ています。
写真は与島パーキングエリアから撮影したものですが、この高さから撮影できる場所はありません。
瀬戸大橋は香川県と本州を結ぶ唯一の架け橋であり、玄関口でもあります。
【サンポート高松(高松港)】


3話、赤灯台に釣りに行くシーンで登場。
赤灯台は高松港の先にありますが、車を停めたのは防波堤の付け根に当たる高松港の再開発地区、サンポート高松地区です。
このカットだけ旅客船乗り場付近です。


車を停めたのが、港湾地区の駐車場の付近。
レストラン「ミケイラ」が近くにあります。
なお、この地点は駐車禁止なので、車は奥に見える有料駐車場に停めましょう。






【高松港赤灯台】


オープニングで登場した赤灯台。
高松駅から歩いていけますが、灯台の先まで行くと往復に時間がかかります。
普段は散歩をする人、釣り人、最近ではポケモンGOをする人々で賑っています。






赤灯台。
高松港のシンボルとして親しまれています。






この付近から見る高松の夜景は美しいです。


後方に見えるのが高松シンボルタワー。
四国一の高層ビルです。






夜が明けて。
沖合いを航行するフェリーは四国フェリーでしょうか。


屋島方面。




ここまでが3話「赤灯台」で登場した高松港のカットです。
ポコぐらいの歳の男の子が父親と釣りをしている光景も見られました。
この防波堤沿いの遊歩道には、宗太たちのように釣りをする人、ウォーキングやランニングをする人、散歩をするカップルや家族連れ、観光客、そしてポケモンGOに夢中になる人など、様々な人々が集まってきています。
天気のいい日には美しいロケーションが見れますし、夜は綺麗な夜景を眺められることができます。
【丸亀町商店街】


オープニング。
丸亀町商店街南端の丸亀町グリーンです。
数年前に再開発でできた建物で、多くの店舗が入居しています。
【常磐町商店街・三びきの子ぶた】


ことでん瓦町駅前の常磐町商店街の入口。
瓦町駅前が出てきたアニメって「センチメンタルジャーニー」以来18年ぶりな気が・・・当時のコトデンそごうで買ってきた謎のしゃべる小鳥も登場しましたね(余談)


2話で訪れたのは、常盤町商店街入口にある「三びきの子ぶた」さんです。
果物店兼カフェとなっており、ケーキやジュースのメニューが充実しています。


店内も概ね一致しています。
お店の人に確認したところちゃんとロケハン部隊が訪れたそうです。





このゼリーのメニューに関しては、原作コミックスの頃はあったそうなんですが、現在は販売していないそうです。
店内は許可を得て撮影しております。混雑時および店内にいる人の顔が写る撮影はご遠慮ください。
【栗林公園】

国の特別名勝となっている庭園です。
【屋島】


源平合戦の古戦場として有名な屋島。
ここは屋島寺です。
狸の言い伝えがあり、ポコのキャラクターのイメージの一つになったと思います。


こちらは屋島の展望台から高松市街地を一望するシーン。
瓦投げが有名です。
屋島の舞台は、屋島エリアの紹介記事で詳しく掲載しています。
【四国村】


屋島にある四国村のミニかずら橋の入口です。
徳島にある祖谷のかずら橋よりはコンパクトですが、橋の木の間が広いなど怖さはそのままです。
四国村は四国各地の古民家を移設している施設で、入場料が発生します。
【林道駅】


ことでん長尾線の林道駅です。
長尾線では現在このアニメのキャラクターをラッピングした電車が運行されています。
【詰田川沿い】


宗太とポコが観光客に話しかけられるシーン。
林道駅から北東に数分歩いたところにある詰田川沿いです。


お地蔵さんもすぐ近くにあります。




井戸を入れても合わない上に狭いので無理に合わそうとしない方がいいかも…。






ここはさっきの場所からしばらく北に進んだところにあるJRの踏切です。
【ぶっかけうどん 大円】


高松市今里町のぶっかけうどん「大円」。
冒頭でうどんを食べてるお店です。


再現度はかなり高くなっています。






食べていたのは、「スペシャルぶっかけうどん」。
うどんの再現がかなり素晴らしいですね。
天ぷらや山芋など盛りだくさんでおいしかったです!
【新宮川橋】






製麺所に着く前のシーンでこの橋を渡ります。
場所は木太町の宮前公民館前交差点からすぐ西側の橋です。
スーパーマーケットが近くにあります。




この川とバス停の場面については、橋から南に進んですぐ、中学校の近くです。
バス停は実在しません。
バス停の位置には民家があるので、民家の前で立ち止まって撮影するなど不審に思われないようにお願いします。


なお、実際にはこの付近に製麺所の建物はなく、完全に架空のものになっています。
このカットが新宮川橋のすぐ北側にあり、ミラーや背後の家の配置は似ているものの、製麺所がある場所は道路になっています。




オープニングのカットもここ。
パーツ単位では合いますが、一致度は低め。
周囲が住宅地と言う場所柄、あえて再現度を下げているのかもしれません。
先ほどのカットを含め、この辺りは郊外の住宅地になっているので、住民の方に不審に思われるような行動は取らないでください。
【大池】


10話「ため池」で登場した大池。
木太中学校のある道を南に進んだところにあります。
池の東側はゴルフ練習場になっています。




大池の西側にある休憩所。








周囲のマンションもそのまま描かれています。




高松市の郊外に当たりますが、周囲は住宅やマンションが立ち並んでいます。


池の周囲は大きく、散歩やジョギングをする人が多いです。




大池北側の道路。
この辺はロケハンはしてるようですが、再現度は落としているみたいです。


パーツ単位では一致します。


大池の北側の階段。
奥に見えるのは中学校の校舎。




【ことでん太田駅】


2話の回想シーンで登場した駅。
琴電琴平線の駅です。
仏生山駅の一つ北側。




当時の資料を使ったかは不明ですが、現在は広告が増えています。


【ちきり神社】


高松市郊外の仏生山地区にあるちきり神社です。


神社の石段を登った先ですが、作中ではこの先に法然寺の本堂がある設定になっています。
実際は神社があります。
作中では徒歩で来たようになってますが、製麺所がある設定の木太町付近から仏生山まで徒歩で向かうとかなり距離があります。
この作品ではランドマーク的な場所以外の位置関係は実際と異なっていると思われます。
【法然寺】


お寺はちきり神社の近くにある法然寺です。
福山住職はここにいるようです。
どうやら石段の途中で空間が捻じ曲がったようです(笑)
【長崎ノ鼻(屋島北端)】

1話ラストの海岸。
場所は屋島の北の端にある長崎ノ鼻という場所です。
奥に鳥居が見えるので推測ができました。


このカットの背後の山の斜面に鳥居が映りこんでいるのが決定打となりました。
狸伝説といえばやはり屋島ですからね。
屋島でも山上ではなく、海沿いを回りこむように進んで行きます。
作品の設定上では、製麺所から歩いたり走ったりしてちきり神社や長崎ノ鼻まで行ったことになっていましたが、それぞれがかなり離れており、車を使わないと往来は難しいです。
この砂浜へは滑りやすい岩場を進まなくてはならず、大変危険です。
靴や服装には十分注意し、無理をしないようにお願いします。
1話の舞台探訪は以上になります!
私のよく知っている光景が描かれているので、やはり楽しみです。
今後も地元の機動力を生かして、随時記事を更新していきたいと思います。
この記事では「うどんの国の金色毛鞠」の作品画像を比較研究目的のために引用しております。画像の著作権は(c)篠丸のどか・新潮社/「うどんの国の金色毛鞠」製作委員会にあります。